アトピーマニュアル6
アトピー治療計画

 

前回の保湿剤はいかがでしたでしょうか。「よし、やってみよう」と思っていただけましたでしょうか。それとも「こんなの面倒くさいよー」と思われたでしょうか。

さて、今回は、私が保湿剤を作って実際に治療をするために、当時作った治療計画をご紹介します。この計画は、実際に私が壁に貼って実践していたものを少し修正したものです。

自作の保湿剤とこの治療計画で約4ヶ月間で実際に「脱ステロイド」しました。

最後の15番にあるとおり、何度か失敗はしていますが、練習を重ねることによって確実にゴールにたどり着けると思います。

この計画書はあくまでも私の計画書です。特にステロイドを抜いていく期間は個人差がありますので、これを参考に自分なりの計画を作ってみてください

 

なお、アトピーの症状が軽い、またはステロイドを使ったことがない場合はステロイドを使わずに保湿剤だけでコントロールが可能だと思います。

また、現在ステロイドをお使いの方は、いきなりステロイド使用をやめると、リバウンドが起きてしまい、精油の力でも炎症を抑え切れないと思います。

なぜなら、精油の抗炎症力は、ステロイドほどは強くないからです。

わたしの場合は、炎症が完全に抑えられる強さのステロイドで炎症を抑えた後、少しずつ塗る頻度を減らしたり、ステロイドのランクを徐々に弱くしていったり、ステロイドをワセリンで2倍、4倍、8倍など徐々に薄めたものを1週間毎に切り替えたりしながら、少しずつステロイド使用をやめるようにしていきました。もちろん、その間も保湿剤は併用しました。

それから、全身にお使いになる前には、必ず腕の一部などの小範囲で2,3日間の間に数回塗って、赤みや痒みが増したりしないかテストを十分に行うことをおすすめします。

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●アトピー治療計画

1.以下の作用がある成分で自作保湿剤を作って準備しておく。
  
   抗炎症、抗アレルギー作用
   (ジャーマンカモミール、ヨーロッパアカマツ)
  
   抗菌、抗真菌、免疫強化作用(ティートリー)

  皮膚のバリア修復作用(セラミド・スクワラン)

  刺激のない保湿作用(ヒアルロン酸Na)

 

2.皮膚科に行ってストロングクラスのステロイドと、
   抗アレルギーの痒み止 めを処方してもらう。

 

3.まずは1週間毎日朝と夜2回風呂に入り、
   風呂上りに自作保湿剤を全身に塗る。
   そしてステロイドを塗る。

 

4.抗アレルギーの痒み止めも夜寝る前は必ず飲んで、
   夜中に掻き壊さないよ うに気をつける。

 

5.保湿剤は小さい容器に入れて会社に持って行き、
   トイレで2〜3時間起きにきちんと塗る。
  
   面倒くさがらずに、下着の下にもきちんと塗る。

 

6.1週間でステロイドと自作保湿剤で炎症が治まってきたら、
   2週目は、ワセリンで2倍に薄めたステロイドに切り替える。
   その後1〜2週間程度おきにステロイドを4倍、8倍などと薄めていく。

  その間も自作保湿剤は1日何度も皮膚が乾いたと思ったとき、
   痒みが出てきたときはすぐに塗る。

 

7.2〜3ヶ月目あたりから自作保湿剤だけに切り替えて、
   徐々に皮膚のバリア機能を修復させる。

  保湿剤だけで痒みが出るときは、
   掻き壊すと振り出しに戻ってしまうので
   抗アレルギー剤を飲む。

 

8.もしアレルゲンの接触や体調不良で症状が悪化することがあったら、
   保湿剤のティートゥリーとジャーマンカモミールの濃度を少し上げて
   炎症と細菌感染を抑える。

 

9.その後はまた、濃度を下げてコントロールしていく。

 

10.痒みが治まって精神的に安定してきた時点で、
   原因物質をできるだけ取り除く対策を施す。

  ただし、ほこりやダニ関しては自分では触らず、
   家内に掃除してもらうようにする。

  掃除の後数時間、空気清浄機がほこりなどを吸い込む間は、
   家の中には居ないようにする。

 

11.脱塩素の入浴剤、低刺激せっけん、シャンプーなどは切らさない。
   脱塩素シャワーヘッドのフィルターも3ヶ月おきにきちんと取り替える。

 

12.風呂で体を洗うときはタオルを使わずに手で洗う。
   バスタオルで体を拭くときにこすらない。
   毛のセーターや化学繊維の服をを着るときは
   下に必ず綿の長袖Tシャツを着ること。

 

13.できるだけストレスをためないように、
   夜寝る前は副交感神経を刺激するため、
   ラベンダーオイルで芳香浴をし、
   休日は毎週必ず運動をする。

 

14.外食はできるだけ避け、家で作った食事を食べる。
   酒は脱ステロイド成功 までは止める。

 

15.アトピーコントロールは積み木を積むのに似ている。

  バランスを崩すとすぐに崩れて元に戻ってしまう。

  保湿剤を切らしてワセリンだけにしたり、何も塗らなかったり、
   低刺激のシャンプーを切らして普通のシャンプーと使ったり、
   長袖Tシャツ着 なかったり。
   そんなちょっとのことでバランスを崩してしまう。

  それから、ステロイドの抜き方の頻度も、
   その都度患部の症状を見ながらちょっとずつ変えていく。

  アトピー治療はスポーツと同じ。
   自分なりのコツをつかむことが大切。

  上達するにはひたすら練習あるのみ。
   上達すれば無意識にできるようになる。

  何回か悪化したくらいでは絶対にあきらめない!

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今回で「自分で治すためのアトピーマニュアル!」は最後となります。

すべての人がこの方法が合うとは限りませんし、保湿剤の成分や精油が肌に合わなくてお使いいただけない場合もあることはご理解ください。

しかし、私以外にも多くの方から「ステロイド止められました」「肌がツルツルになりました」というお便りをいただくことからも、お肌に合えば、多少なりともあなたのお役に立てると思います。

もし、お役に立てましたら、他にもアトピーでお困りの方がいらっしゃったら、「こんな方法もあるみたいよ」とお伝えいただければ幸いです。

それでは、最後までマニュアルをお読みいただきありがとうございました。

 

●追伸

保湿剤を作るのが難しい、面倒というご意見を最近たくさんいただきます。しかし、効果のある保湿剤を作るには、これ以上作り方を簡単にすることは難しいことをご了承ください。

もし作るのが難しいようでしたら、エッセンシャルオイルやセラミドなどが最初から入っている保湿化粧品などもインターネットを探すと扱っているところがありますので、そういったものを使ってみてください。

YahooやGoogleなどで、例えば「 アトピー 化粧品 保湿 ティートゥリー 無料サンプル 」などと入れて検索すると無料で試せるものもあるようです。

 

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